要点をまとめることは実はとても難しい。メモ学の矛盾。
世の中では「メモを取れ」みたいな話が流行ってます。
→例えばこのへん←
僕もスマホのメモアプリと実際のノート両方を使ってメモをとるのが好きです。
メモをとることで自分の脳みそが露呈して、指やペンが発想を引き出してくれる瞬間が好きです。
メモ好きが講じてボールペンやジェルペンのあらゆる種類を買ってます。使い切ることはまずありません。
特に最近好きなペンはこれ
打合せでもホワイトボードのない部屋では打合せしたくないほど。
この話は難航するな、という打合せをファミレスでする際、自ら小さな百均ホワイトボードを持参することもありました。
しかしこのメモ学、誰彼かまわず論法が通用するとは思いません。
その場で起きる議事を言葉にして表面化させることを苦手としている人のほうが、むしろ割合として多い気がします。
その昔会社員時代、新卒数年の部下がついたことがあった。
彼には報告書を箇条書きで書くよう依頼したが、上がってきた書類はいつも通りの文章表現だった。
ん?大丈夫か?、どうすれば箇条書きになるか結構時間をかけて指導したつもり。
でもその後彼から箇条書きの報告書が上がることは最後までなかった。
とある打合せ。
複数部門が絡む複雑な打合せだったので、僕は何の気なしにマインドマップ的にその場で出た言葉をホワイトボードに書き出して行った。
するとそういうことに慣れていないキーマンが
「それは決定事項じゃないから書かないでくれ」
と手を止められた。
いや、これは今口に出た言葉だからなんとなく書いてるだけで... 「いや、だめだ」と制されてしまった。
言葉を机上に出していってシャッフルした中から発想を得る。
そのことにすらスキルや慣れが必要なのかと愕然としたし、そんな場で何か有益なことを吐き出そうという気も失せてしまった。(思考停止を選択)
最近頻発する災害。
SNSで回ってくる窮状は、まず、いかに自分が苦労をしているかの感情吐露から始まる。
私の母は病状が悪く、避難所にはいられない、一人にしておくわけにはいかないから停電の極寒の部屋で付き添っているのが辛い。などなど
読んでいる方が少しでも助けたいと思い、今何が必要か?してあげられることは何か?
を知りたいと思いその回ってきた投稿を読むが、いつまで経っても自分が大変だった境遇と、助けてください という言葉しかなく、具体的にどうすればあなたと助けることができるかの情報がない。
個人的によく利用するユニクロのアプリ。
そこには商品についてのレビュー欄があり、ネットだけではわからないサイズ感など実際の感触についての情報を読み込めるようになっている。
ユーザー情報には身長、体重、年齢層、着用感、購入サイズもあり、他のユーザーが参考にしやすいようにできている。
そこに散見するレビューが
「夫の誕生日にプレゼントするために選びました。黒がいいと言ってましたが私はグレーが似合うのではとグレーを購入しました。
まだ着てないので実際はわかりません。」
「父へ購入しました。気持ち大きめな作りなのかなぁと思いました。」
きっとその方は家族のために苦心して選んだ自分の経緯をまず口にしたい。
その気持は分かります。
でも他人にとって購入経緯などどうでもいいし、レビューを読む人がどういう理由でこのページを利用しているのかまったく理解していない。
つまり、
読み手や用途を理解して要点をまとめる。この方法は簡単なようでとても難しい。
厄介なのは、苦手な人をほどそういう作業が苦手でやりたくない。
得意じゃないから続かない。当然です。
そこをフォーカスせずしてメモ好きのために自慰的メモ学になんの意味があるのでしょう。
僕は今年幸運にもシンプルで分かりやすいメモ帳と出会いました。 https://www.m9notes.jp
ここぞという方にはこのメモ帳で書いて発想する楽しみを布教していきたいと思います。
そして文字を書かない、口だけの打合せを少しでも減らしたい。そういう行為が不毛だという風潮にまでなってほしい。
スポンサーサイト