無料配信のTVerとAbemaTVから見えるもの
最近YouTube以外の動画サービスとしてはTVer(ティーバー)ばかりを見ています。
このサービスは各テレビ局でやっている地上波番組のオンデマンド配信サービスを集約したサービス。面白いのはスマホで見ると視聴インターフェイスが各局ごとに変わる。裏で各社の視聴アプリが動いてるようです。
ここまで民法各社のオンデマンド配信への意識が変わった2018年。
2000年代ネット映像配信と真っ向から拒絶してたテレビ局とは思えない時代の流れです。
ここでどちらも無料で配信しているTVerとAbemaTVを比べてみます。
■TVerを見る理由
- 番組の根本的な地上波クオリティの高さ
- オンデマンド配信(見たいときに見れる)の便利さ
- タイミングによっては過去の名作ドラマなども一気に見れる
(例 下町ロケットの新シリーズが始まるため、過去作品が連続視聴できる) - 関東では放送されない地方局制作の番組も楽しめる
僕はPCかタブレットで見てるので番組への没入感も十分です。
TVerがスマホ系で視聴される事が多くなった証明として、2018年9月から始まったソフトバンクのTVer使い放題プランの誕生
やはりTVerトラフィックが多い証拠(好評)なのでしょうね。
◎TVerのデメリット
・配信はほぼ1週間限定
・番組数は少ない
・局によって配信する番組はマチマチ 時期(クール)によっては楽しめない時期も
・局によって積極度が異なる(テレビ朝日は積極的)
■最近見るのをやめたのはAbemaTV(アベマティービー)
やめた理由は、
- リアルタイム配信がベースで番組表をチェックする必要あり(見たいときに見れない)
- リアルタイム配信ゆえ、早回し巻き戻しもできない
- オリジナルコンテンツの質が低い
- オリジナルコンテンツが、水着やゴシップ、恋愛ショーなどいかにもネットテレビバラエティ的なものばかり
- CMもそれらアベマオリジナルの下衆な番組ものばかりでCMタイムさえも嫌気がさしてくる
- オンデマンド配信もやってるが中心は上記のようなオリジナルコンテンツか、寄せ集めコンテンツが中心 https://abema.tv/video
個人的な感想としては、やんちゃなIT寵児の取り巻きたちの悪ふざけを横から見させられてる印象です。
そんなもの見ても、その時だけは楽しめてもリピートはしないでしょう。
もちろんアベマでも面白い番組はありましたし、それを連続で見ることは今でもたまにあります。
でもその番組が終わったらそれで終了。
「何か面白いものはあるかな?」とアベマのページをめくろうとは思いません。
■ワンストップテレビ局の終焉
アベマが標榜する1局(ワンストップ)で色々見れます。というパッケージが終焉を迎えてる。
テレビの前にドンと腰掛け、さーなんか見るかと番組を探してながら視聴する、その時代が終わりを迎えつつある。
皮肉なのは今どきそんなテレビの見方をするのはシニア層以上なのに、アベマはシニア層に向けて何かを起こそうという気は毛頭ないこと。(確かに難しい)
YouTube時代のストレスは「見たいものを見たいときに見れない」こと。
そこにGoogleの強力な検索機能と、YouTubeからのオススメ関連動画機能がものすごいので今でもYouTubeはキングたりえてます。
ごちゃごちゃと並んだサムネイルから見たいものを探す手間はもう楽しみではなく苦痛なんです。
■若い人ほどオンデマンド志向が強いはず
物心ついたときからYouTubeがある世代は「見たいときに見たいものを見る」志向がオッサン世代とは比べ物にならないほど強いでしょう。
地上波番組でも録画機能が充実したHDDレコーダー世代です。
録画した番組を探すことからテレビ生活が始まる。
そんな世代に、ワールドカップのようなプレミアムでもない、ごく普通のリアルタイム配信を見ろと言っても見ないでしょう。
それなのに、依然として インターネット=若者向けコンテンツ という図式はとても哀しい。
■しかし頑張れアベマ
2000年代から始まったインターネットテレビ局開設(番組配信系)もほとんどが不発に終わり、縮小か終了の道をたどってます。
しかし無料配信でゼロからここまでの規模で国内資本で始めたのはアベマが初じゃないでしょうか。
テレビ朝日とも提携し、地上波を巻き込みコンテンツ開発しようとしている。
その気概だけは尊いものです。
これがうまくいかないとまたもや外資企業に席巻される気がします。次は中国のコンテンツメーカーかもしれません。
だから頑張ってほしい。ポリシーをゼロにして今のインターフェイスを改善し、どんな層が何を見たいか洗い直してほしい。
期待してます。
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