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日本の英語教育はこれからも苦労する

2013/04/04
文化人類 0
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普段からいつも感じてることがあります。
日本人は何故英語習得に苦労するか?
答えは簡単。

日本で暮らしてる以上、
生活に必要じゃないから。
なくても生きていけるから。

これに尽きます。
英語を喋らなきゃ仕事ができない、食べ物が買えない、人と交流できない、となれば自然と喋れるようになるでしょう。言葉なんて所詮そんなものだと思います。

例えば、
フィリピンの、親もはっきりしないようなストリートチルドレンは、英語とタガログ語の両方を喋れるはず。
喋れないと物乞いができないから、お金をくれる人と話ができないから=生きていけないから。

私は海外に多くの事業所を持つ上場企業で働いてましたので、社内に英語を話す方も多く「来週から○年東南アジアだからよろしく」と勤務先が決まる方も多くいらっしゃいました。
但し、私は内勤だったので英語は喋れません。
同じように喋れない同僚もたくさんいました。仕事上まったく必要なかったからです。そんな人たちが混在する職場。
でもそんな風景がとても自然でした。必要なら覚えればいいでしょ、という自然な雰囲気。

だから、仕事で必要かどうかも分からずに「社内公用語は英語にします」ってのも、なんかコンプレックスから出た社則みたいで、おかしな話だな~と感じます。
(頭を鍛える、世界的に仕事をするための準備としては有用だと思います。私もそんな会社にいたら嬉々として英語を覚えたでしょう)

そんな「英語を話す原始的なきっかけ」を考えなければ、
やれ、学校教育やら、受験、グローバル化が と上位の問題点をほじくり返しても、タクシーの運転手さんが笑顔で英語を話すような時代は何年経っても現れません。

特に日本語の文学はノーベル賞取っちゃうほど深い世界です。
割と自国の文化に淡泊だと思われてる日本人ですが、日本語の長くて深い文化は避けて通れないものだと、日本人は潜在的に分かってる気がします。
だから何をするにも「日本語化」が必須になる。
全部英語で済ませれば簡単に収まるコンピュータ、ネット業界の用語ですらそうなんですから、他の文化はいわずもがなです。 

世界でも有数の識字率を誇る日本人、それも漢字、かな、和製英語、、という複雑な言語体系を操れる国民は、原始的な「言語に関する能力」は高いはず。それでも話せない(話そうとしない)英語。そこで英語教育云々で語っても解決しない問題に見える。

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では、
「英語を喋らなければ生きていけない生活」が、果たして日本人の求めることなのか?
それはイコール日本人的誇りを持ちづらい風土、を意味する気がします。
ウクライナでは、旧ソ連時代に広まったロシア語とウクライナ語、国会で話す言葉をどちらにするか?で殴り合いのケンカが起きるほど、言語と国民の自尊心とは切っても切れない関係です。
http://devel.t-com.ne.jp/article/international/20120810k0000m030038000c.html

そんな生活嫌ですよね?私だって嫌です。だから何千年も続いた日本語文化をこれからも継承していくんです。それが国民として正解だと思ってるからそっちに流れる。
至極自然な流れです。

とかく、日本的ガラパゴスな文化形態をあーだこーだと自己批判することが好きな日本人ですが、
マンガ、アニメ、アイドルみたいな独自のサブカルが発展し、その文化に憧れて日本を訪れる外国人も多くいます。
経済発展の次は文化発展。
いやそんなものは昔からあったんでしょうけど、外国から言われてはじめて
「お、おぅ そんなに褒めてくれてありがとう...」
っていう意識かもしれない。
それぐらい無意識のうちに発展してしまう独自文化の国。

そんな独自の文化も発展しつつ、誰でも英語(他国語)が喋れる風土。
そんなムシのいい、背反な発展はありえない気がします。

ということで、
海に囲まれた、何千年という日本的文化のあり方が変わらない限りは、日本人は相変わらず英語習得に苦労するでしょう。

でも、そんな日本文化が私は好きですよ。



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O.W.ガレージ 大木貴博
Author: O.W.ガレージ 大木貴博
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